レトロスペクティブのやり方

レトロスペクティブをやる機会があります。しかし、ファシリテートは別の人が担当している上に、あまり有意義には感じられず、意味がないと思ってしまって日々なんとなく過ごしてしまっています。今一度レトロスペクティブについて考え直すときが来たようです。

レトロスペクティブの目的

レトロスペクティブ(retrospective)は「過去に遡っての、回顧の、回顧的な」という意味の言葉です。噛みそう。振り返り手法の一つです。振り返る対象はチーム自体やチームの活動のプロセスです。レトロスペクティブの目的は、

より効果的になるにはどうすれば良いかを時間をかけて検討して、その結果にしたがって自らの行動を修正する

ことにあります。

レトロスペクティブとスプリントレビューの違い

活動 振り返り対象
レトロスペクティブ チーム自体、チームの活動のプロセス
スプリントレビュー チームの成果

レトロスペクティブあるある

しかし、プロセスの振り返りはなかなか難しくもあります。

  • これは自分たちではどうしようもないよね、上の人にがんばってもらおう
  • 今はベストを尽くしてるから改善する必要はそんなにないと思う
  • んー、特にやりたいことがない
  • あの部署がちゃんとしてくれてればこの問題は起きなかっただろう
  • 担当者は退職してしまっているがあれはこうしておいてほしかった

こういう振り返り結果はあるあるかと思います。

これらは(納得はできるけど)チームをより良くすることには繋がりません。上層部の支援を獲得するのはチームの仕事で、チーム間で切磋琢磨する必要があり、責任を他にもとめてはいけません。これを実現するのは結構難しそうですよね。

問題解決に対する強い意志と、その責任を受け入れることが必要です。

レトロスペクティブに必要なもの

そのためには何が必要なのでしょうか?

問題解決に対する意志を持った責任感のあるチームは成熟しています。チームが成熟していることは次のような指標が判断できます。

  • 非難をしない文化
  • コミュニケーション
  • 責任を追及しない

外に解決を求めるのではなく、内側からチームが変わることによって課題の解決を目指します。もしかしたら他部署や前任者がよりよくしておけば問題は発生しなかったかもしれません。しかし、それを変えることはできません。

それよりも同じ問題が発生しないようにプロセスを改善するとか、同じことが起きても問題を吸収できるような体制にしておくとか、そうした着地が望まれます。

アジャイルのレトロスペクティブはなぜ難しいのか?
レトロスペクティブ(振り返り)は,アジャイルの重要な手法のひとつに数えられることが多い。しかし時には,それを行うのが難しく感じることもある。管理権限が不十分である,改善の余地がない,適切なアクション定義が難しい,あるいは不満の多さがその理由だ。そうなるとレトロスペクティブは退屈な,時間の浪費に思えてしまう。このような問...

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