毛髪はどこから来たのか 毛髪は何者か 毛髪はどこへ行くのか

昔に比べて髪の毛の質が落ちたような気がするので、改善するために諸々を調べました。

髪の毛に必要な栄養素と髪が作られるメカニズム

髪の毛は ケラチン というタンパク質で作られています。

ケラチンを作るためには必須アミノ酸である メチオニン が必要です。メチオニンの代謝は次のような流れで行われます。

メチオニン > シスチン > ケラチン

まず、メチオニンは体内で合成されてシステインになります。システインが2分子結合すると シスチン というアミノ酸になります。システインとシスチンは容易に相互変換されます。シスチンに変換されると血液によって頭皮まで運ばれます。システイン、シスチンは硫黄を含んでいるアミノ酸なので、髪の毛を燃やすと硫黄の独特な匂いがするというわけです。

そして、頭皮の毛母細胞でシスチンからケラチンが合成されます。このシスチンからケラチンへの変化に亜鉛が必要です。そして、この代謝をビタミンBビタミンCがサポートします。

亜鉛は、カルシウム、食物繊維、タンニン、カフェインと結びついて体外へ排出されやすいので、カフェインを摂取する場合は注意が必要です。

ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあるので、頭皮を健康に保つためにも必要です。ビタミンB6はケラチン合成の代謝を助けます。

また、シスチンは酒や煙草の有害物質を除去するためにも使われます。つまり、酒や煙草を摂取しすぎるとシスチンが消費されてしまい、髪の毛の生成に必要な材料が不足してしまいます。

つまり、まとめると次のようなことがわかります。

  • 材料となるタンパク質(アミノ酸)を摂取する
  • 材料が頭皮まで届くように血流を良くする
  • 合成・代謝に必要な栄養素(亜鉛、ビタミン)を十分にとる
  • 材料や代謝に必要な栄養が他の用途で失われないように注意する
  • 髪の毛の土壌となる頭皮を健康に保つ

それぞれにアプローチする方法を考えていきます。

材料を集める:髪の毛に良い食べ物

メチオニン

メチオニンはほとんどのタンパク質の合成に必要です。メチオニンは多くの食べ物から摂取することができますが、おすすめは かつお です。鰹節も効果的です。

他にも鶏むね肉、豚ロースなどの肉、無調整豆乳などからもメチオニンを摂取することができます。

メチオニンが不足してしまうと、肝臓の機能が衰えてしまうので、血中コレステロールの増加による動脈硬化や抜け毛を引き起こします。また、利尿能力が低下して老廃物の蓄積が進むことによりむくみが生じます。メチオニンはアルコールの過剰摂取によって、肝臓で大量消費されてしまいます。肝臓に入ってきた毒素や老廃物を排除したり、血中コレステロール値をコントロールする働きを担っているためです。また、アルコールの過剰摂取は髪に栄養素が届きにくくなるため、摂取を控える必要があります。
メチオニンを過剰に摂取してしまうと、血液中のホモシステイン濃度を上昇させ、血中コレステロールの増加による動脈硬化の発症リスクを高める危険性があるといわれています。- メチオニン – わかさの秘密 powered by わかさ生活

肝臓の機能を十分に発揮させるためにもメチオニンが欠かせません。

メチオニンは、神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなど、うつ病を改善させる作用を持つ脳内物質の材料となります。記憶力の向上や、認知症の予防・改善といった脳の活性に効果があると期待されています。 – メチオニン – わかさの秘密 powered by わかさ生活

神経伝達物質の材料にもなっているので、不足するとストレスを感じやすくなることもあります。

ビタミンB

ビタミンBの摂取には レバー が最適です。ビタミンB群を豊富に含む食材を調べてみるとレバーが圧倒的に効率が良いです。

ビタミンBについては以下の記事で詳しく知ることができます。

ビタミンB群の別名と役割
ビタミンB群には8種類あります。それぞれに役割がありますが、ビタミンB群の総合的な不足が疲れの原因になる可能性があります。ビタミンB1, チアミン疲労回復のビタミンです。ビタミンB1の効果ビタミンB1は糖質をエネルギーに変え...

亜鉛

亜鉛を摂るには 牡蠣 がもっとも効果的なようです。しかし、大量の牡蠣を摂るのは(金銭的にも)難しいので、サプリを活用すると良いと思います。

タウリン

肝臓の機能を高めることを期待してタウリンを摂取します。スルメではなくイカやタコでも良いです。

噛むことで頭部の血流を促すという意味でもするめは最適なのではないでしょうか。

材料を届ける:頭皮の血行を良くする方法

scalp-capillaries

土壌を整えるにも必要な栄養を届けるにも、頭皮の血行を良くする必要があります。まずは上の画像で頭皮の血管のイメージを掴みましょう。頭皮のほとんどは毛細血管でそもそも血液が巡りにくいです。次のような作戦で頭皮の結構を良くしましょう。

頭皮マッサージ

頭皮マッサージです。頭蓋骨を覆う筋肉が凝り固まっていると血液の流れが滞ってしまうので、マッサージをして筋肉をほぐします。やり方はググって出てくるもので十分です。

コツとして、

  • 頭皮に対して指は垂直に立てる
  • 頭蓋骨から頭皮をずらすようなイメージで頭皮を動かす

を心がけます。

運動する

運動で頭部の血行を促します。血液を流すのは心臓だけではありません。全身の筋肉の収縮がポンプの働きをすることで血流が促されます。頭に少し汗をかくくらいまでの強度で運動できると良いでしょう。運動後にはきちんときれいにすることを忘れないようにします。

このポンプのはたらきのためにもマッサージなどで筋肉を柔軟性を保っておくのが大切ですね。

炭酸シャンプー

炭酸の効果で頭皮の血行を促すことができます。

育毛トニック

こちらも炭酸の効果で頭皮の血行を促すことができます。

頭皮・毛髪を改善するためのアイデアリスト

水分をたくさんとる

そもそも乾燥しないようにする必要があります。1~2Lの水を飲むようにできると良いです。

また、肝臓が十分な機能を発揮するためには水分が不可欠なので、乾燥対策以外の意味でも十分な水分摂取は必要です。

アルコールは控えめに

上記と同じ理由です。アルコールを摂取するとアルコール分解のために水分が大量に使われます。話によるとビールを500ml飲むと550mlの水分が失われてしまい、水分量はマイナスになります。肝臓への負荷にもなりますのでアルコール量は減らしましょう。

保湿ローションを使う

市販の頭皮保湿ローションを使います。

キュレルの頭皮保湿ローションがおすすめです。頭部に直接プッシュすることができますし、コスト面でも優れています。

オイルを使う

オイルを使って頭皮をきれいにします。

オイルを使うことで脂汚れが浮きやすくなります。

無印良品のホホバオイルなどからはじめてみるのが良いとおもます。

油分が失われすぎても乾燥してしまうのでやりすぎないように注意します。

参考文献

【毛髪診断士監修】今日から始められる抜け毛予防。食事で気を付けるポイントは? | スカルプD コラム | スカルプD公式サイト | アンファー
髪の毛は皮膚が変化したものですから、肌に良い食事がが髪の毛を作ります。髪の毛を生成する栄養は、「アミノ酸」「亜鉛」「ビタミン」です。これらの栄養素の役割と効果的な摂取方法をご紹介します。
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