パニック発作のトリガーは複数存在する
パニック発作が起きる状況は単一ではない。そして電車や美容室などの場所に限らず様々なトリガーがあると思う。自分が経験してきたものを振り返ると多くは3つに分類できる。
- 環境
- 身体
- 認知
トリガーは人によって違うと思うが、トリガーを知ることで自分のパターンを把握できるし無意味な恐怖を減らすことができる。パニック発作への対処の前提にもなるだろう。
パニック発作の基本構造
パニック発作が発生する仕組みとしては、なんらかの身体反応→危険という解釈→不安→増幅というループだと考えている。
ということはトリガーとなるのは「最初の身体反応」を引き起こす要因になる。
環境要因
温度・空調
温度は自分にとって大きな要因のひとつだった。暑い場合も寒い場合もトリガーになっていたと思う。
暑い場合は、どちらかというと夏のカラッと晴れたときよりも、蒸し暑かったり息苦しさを感じるような暑さが苦手だった。うまく呼吸できないという感覚が不安に繋がっていた。回数は少なかったが「熱中症かもしれない」と感じる場面も不安を引き起こすきっかけになったこともあった。
寒い場合も同じくトリガーになっていた。寒くて体がこわばっているときは発作が起こりやすかったと思う。また、夏のエアコンも苦手だった。特に冷房の風が直接当たるような場所はその場から逃げたくなる感覚を誘発した。
音
音も色々な場面でトリガーになった。
大きな音は単発でもなる場合も継続して鳴っている場合も不安を掻き立てた。
ざわざわした環境も苦手だったと思う。電車内で喋っている人が多いとき、あるいは閉ざされた会議室で話し声が反響しているときなどは不安に感じてパニック発作が起きやすかった。
かといって静かすぎる空間も得意ではなかったと思う。電車やバスで静かすぎるときは逆に意識が内側に向きやすくなって発作を起こしやすくなることがあった。
光・視覚
発作は直接関係ないが、強い光は苦手に感じるようになった気がしている。特に発作が起きそうな場面での強い光は不安を増幅すると思う。逆に発作とは無縁な状況ではそれほど影響を受けなかった。
また、人の多さはそれ自体が視覚的に圧迫感があって発作に影響があったと思っている。人が多いという状況そのものも辛かったが、人が多いことによって視覚から入ってくる情報量の多さを処理しきれなくてコントロール不能感を感じて不安に繋がっていた。
身体要因
空腹・血糖
空腹時は特にパニック発作が起きやすかった。これは早期に気づいていたとも言えるし、空腹で動けないかもという最初のほうの体験が発作を起きやすくしていたと言えるかもしれない。移動前にはちゃんと食べるように心がけていた。
空腹時に感じる身体症状が低血糖の症状に近かったので調べたことがある。実際には低血糖ではなかったが、血糖値はパニック発作に影響する可能性があると考えていた。
カフェイン
カフェインはパニック発作にとって良い影響がひとつもないと思う。覚醒作用が交感神経を刺激して引き起こされる身体反応は(問題がないとはいえ)パニック発作の前兆と同じだ。
自分はコーヒーやエナジードリンクを止めることができなかったが、かなり悪影響を感じていた。自ら発作を起こしにいっているのと同じだった。
睡眠不足・疲労
当たり前だが、十分に休息が取れていない状態では良いパフォーマンスは出せない。睡眠不足のときは自律神経のバランスも崩れやすくなるし、身体感覚も平常時とは異なる。疲れているときは疲労によって現れる体の違和感がパニック障害を抱えているものにとっては、発作のトリガーになりうる危険があると思う。
認知要因
「また起きるのではないか」という予期不安や過去の記憶がこれにあたる。
また、身体への過剰な注意もトリガーのひとつだとも言える。パニック障害を抱えている人は、他人よりも自分の身体感覚に過敏な傾向があるという解説を読んだことがあるし、自分でもそう思う。
なぜこれらの刺激がトリガーになるか
ここまで上げたトリガーはどれもただちに影響があるものではない。パニック障害になる前まではなんということはなくやりすごせていた刺激だ。
本来は問題ないこれらの刺激も、少なからず身体反応を起こす。これらの小さな身体反応を異常であると解釈してしまいがちな状態になっている。そして不安に感じるとすぐに負のループに入って大きな恐怖感を感じてしまう。
まとめ
自分が思い出せるだけでもたくさんのトリガーがパニック発作のきっかけになりうることがわかる。振り返ってみると多くは些細な身体反応とそれをどう解釈するかの組み合わせでしかないことも見えてくる。
トリガーを知り、自分がどこで発作を起こしやすいか、あるいは発作が起こった理由が説明できると、それだけでも不安や恐怖は和らぐ。そしてトリガーごとに事前に対処できるものには対処することができる。

