読書記録: SOFT SKILLS(2022年版)

この記事はジョン・ソンメズ著『SOFT SKILLS』の読書記録です。

SOFT SKILLSの目次

本書は全7部71章で構成されてます。必要がありそうなところから読み進めていきたいと思います。

  • 第1部 キャリアを築こう
  • 第2部 自分を売り込め!
  • 第3部 学ぶことを学ぼう
  • 第4部 生産性を高めよう
  • 第5部 お金に強くなろう
  • 第6部 やっぱり、体が大事
  • 第7部 負けない心を鍛えよう

第1部: キャリアを築こう

成功する開発者の大半は、偶然成功にたどり着くわけではない。彼らは頭の中に目標を思い描き、その目標を達成するために考え抜かれたしっかりとしたプランを持っている (p.7)

キャリア形成を意識的にやろうという部です。2,3,9,10,16章を読みます。4章も重要そうですが『人を動かす』を踏襲していそうな感じがしたのでこちらは『人を動かす』のほうで代えようと思います。

第2章: スタートから派手にいこう!:誰もがするようなことはするな

自分を事業者だと思うこと。事業者であるということは何かしらのサービスを提供している。事業者であればサービスを改良し、そしてサービスの価値を伝える努力をしている。また、優れた事業者であれば顧客のほうから来てもらえる。

自分のサービスは何か、サービスを改良するにはどうすればいいか、顧客を惹きつけるにはどうすればいいかを考えます。そしてこれは定期的に振り返りたい事柄ですね。

第3章: 未来について考える: あなたも目標は何?

はっきりとした目標を決めずに踏み出した一歩一歩は、すべて無駄足である。キャリアの目標を決めずに、ランダムに人生を歩んでいってはならない (p.13)

目標設定の大切さについて書かれています。設定方法としては、大きな目標を立てて、達成可能な小ささに分割して着実にこなしていけるようにすること、定期的に見直すことが説明されてます。最初の大きな目標を決めるのが一番難しいですね。そこに関しては別のリソースを頼る必要がありそうです。

第9章: 出世階段の上り方

もっとも大切なのはそれまでよりも重い責任を引き受けていくこと。あとは自分の存在を主張し、勉強して、問題を解決する人になる。

これらは、誰もほしがらず、競って手に入れる必要もないので、あなたの広がりつつある帝国の新たな領土にできる。このような不毛の沼地を肥沃な大地に変えられれば、あなたは周囲に自分の真価を示すことができるのだ

帝国の領土を広げるという考えが気に入りました。責任を負う=領土を広げる、と思ってどんどん責任を負っていきたいですね。

第10章: プロであること

プロフェッショナルについて。プロとは自分の責任を取り、キャリアを真剣に考え、正しいとわかっていることをするために難しい選択をあえてすることを厭わない存在。

他にもプロの特徴がいくつか述べられてます。あらためて考えてみると納得できることが多く、自分はまだプロからは遠いと思いました。プロらしさについては少し感覚を掴めたので、プロに近づけるよう実践に移っていくフェーズには移行できそうです。

  • 習慣を持っている
  • 一日のプランを事前に練っている
  • 正しいことをする
  • 自己研鑽を続ける

第16章: うまくやり遂げるまではできたふりをしよう

できたふりをするというのはよく言われること。一番大事なのは、いつかできるようになるのだから、今の自分と未来の自分を隔てるのは時間だけだという認識を持つこと。将来的にはできるようになるのだから、そのときのことを思い描いて、できたことにして「行動」に移す方がよい。

斉藤和義も「今歩いてるこの道はいつか懐かしくなるだろう」と歌ってますし、3年後の未来から戻ってきたとして自分ならどう行動するか?みたいな話もあります。こういうのは後悔の対極にあるものだと思います。未来の気持ちを考えるのは難しくもありますが、できたふりができるようになれば行動のレパートリーは増えそうですね。

第3部: 学ぶことを学ぼう

学習能力を高めるために独学の方法を学ぶ。実際の学習プロセスとしての「10ステッププロセス」とメンターの見つけ方、メンタリングの方法などが紹介されている部。29,30,35章を読みました。

第29章: ステップ1-6: 1度限りのステップ

何を学ぼうとしているか、どうなれば学習が成功だったのかをはっきりさせるための予備的な調査の6ステップ。この6ステップは1度しか行わない。

  • ステップ1: 全体像を掴む。これから学ぼうとしているテーマがどれくらいの規模感なのか、どんなサブテーマがあるのか、何がわかっていなくて何がわかっているのかを調査する

このステップで必ずしもわからないことが全てわかっている必要はなく、あくまでも全体像を掴むことが大切なんだと思います。

  • ステップ2: スコープを決める。全部を学習することは現実的ではないので、達成可能な小さい分野に焦点を絞ろう。他の分野もやりたければ達成後に着手することができる。

適切にスコープを決めるためにステップ1で全体像をつかめている必要があります。このことを念頭におくとステップ1でやるべきことが明確になりますね。そして、スコープを決めるのと同時にその理由も考えておきます。

  • ステップ3: 成功の基準を決める。成功したことが判断できるようにする。ここでは成功を定義する明確で簡潔な文を作ることが目標になる。曖昧ではいけない。目標に達したらできるようになっているはずのことや具体的な成果のリストにすること。

成功が明確であればやらなくていいことも明確になりますね。

  • ステップ4: 参考資料を見つける。たくさんのリソースを集めるステップ。ここではリソースのクオリティは気にせず、異なるリソースを見つけることが重要になる。書籍、ブログポスト、動画、専門家、ポッドキャスト、ソースコード、オンラインドキュメントなどのリソースが考えられる。あとでフィルターするので出来るだけ多くのリソースにアクセスできるようにする。
  • ステップ5: 学習プランを作る。ステップ4で見つけた資料をざっと眺めながら、より小さいサブテーマに分割したり、学習する順番を決める。書籍であれば目次が参考になる。複数のリソースで共通しているなら定番のルートに従うのが良い。ただし、全ての情報が必要とは限らないので取捨選択も必要。

ここまでで、何を学ぼうとしているのか、それをどのような順序で学ぶべきかがわかった状態になるようにします。

  • ステップ6: リソースをフィルターにかける。課題を達成するために使う参考資料を選ぶステップ。集めた資料はおそらく冗長なのでリソースを絞り込んで小さいにリストにする。

このステップまで終われば、ステップ5で定めた学習プランの最初に取り組むことになります。あとは目標を達成するための後半のステップを繰り返します。

第30章: ステップ7-10: 繰り返すステップ

学習、実践、学習、教え(LDLT)方式で学習内容を身につけていく。まず対象を使い始められるようにして、次に遊んでみて疑問を集める。そして役に立つところまで学習して、最後に隙間を埋めて人に教えながら定着させる。

  • ステップ7: 使い始められるようにする方法を学ぶ。とにかく使い始められるようにする。あまり先に進みすぎないことが重要。次のステップでいろいろ実験できるように最小限のことを学ぶことに集中する。
  • ステップ8: 遊び回る。行動してみるステップ。本を使って事前に全てを調べるよりも、自分で実験してみることが大事。実践して、探って学んでいく。自然に生まれる疑問を集めていく。どういう仕組みになっているのか、こうするとどうなるだろうか、この問題はどうすれば解決できるだろうかなど。結果を気にする必要はない。単純に探っていけばよい。疑問に思って解決したことも、答えが見つからなかったことも書き出していく。
  • ステップ9: 役に立つことができるところまで学ぶ。ステップ8で答えが見つからなかったものについて、参考資料を総動員して調べよう。疑問を解決しながら出来る限り多くのことを学ぶ。このときステップ3で決めた成功基準に向かって前進していることを意識する。
  • ステップ10: 教える。人に教えよう。人に説明しようとするときには、自分が学んだことの隙間に気づきやすくなる。理解していたつもりで理解できなかったことが浮き彫りになる。このステップを経て表面的な理解以上のレベルに達することができる。

第35章: 知識の中の隙間を見つける

私たちはとにかく隙間を軽く見がちであり、とかく忙しすぎて立ち止まってその隙間を埋めるために時間を割くことができない。その結果、自分がしていることを本当の意味で理解できなかったり、弱点、気持ち悪さが残る部分を避けるために効率の悪い方法で仕事をしてしまったりする (p.193)

隙間を見つけるためのテクニックとして以下のようなものが例として挙げられています。

  • もっとも時間を使っているのはどこか
  • 改善できるはずの繰り返し作業
  • 完全に理解しているとは言えない事項
  • 答えられない採用面接の質問

隙間を埋めないのは歯が痛くても歯医者に行かないのと似ている、という例もあってなるほどと思いました。ペインポイントを見つけてこれを取り除くという作業はまさにコンフォートゾーンを出るということですね。

隙間を埋める作業も大切ですがこの章の学びとして、隙間を見つけるために 疑問点をリスト化すること に取り組みます。

第4部: 生産性を高めよう

生産性を上げるテクニックを学ぶ。とにかくやればいいですが、そうもいかないのが凡人。怠けたり、モチベーションが下がったり、ネットサーフィンをしたり、そうした先延ばしの罠への対策が紹介されます。

第36章: すべては集中から始まる

集中できなければどんな生産性向上策も無力、まずは集中している時間を増やすことが重要。

一度集中モードに入ってしまえば集中し続けることは集中することよりも簡単である。一方で集中モードに突入するのは難しく、そのためには無理やり自分をその方向に進ませる必要がある。頭をコントロールするという最初の苦痛に耐え抜かなければいけない。

と、集中の重要性と難しさについて書いてありましたが、この章単体では集中できるようにはなれなさそうです。

集中力向上計画は別途策を練る必要がありそうです。

集中するためのtips
何かを成し遂げるためには、まず集中することが大切です。昔に比べて集中力が下がっているのは衰えだけが原因ではなさそうです。どうしたら集中できるのか。いろんな情報を参考にしながら集中する方法を探求します。集中力を高めるための案たち計画を...

第37章: 私の生産性向上策を明かそう

著者が実践している生産性向上策の紹介。カンバンとリストを使う、四半期・月次・週次・日次の粒度で計画を立てる、ポモドーロを使うなどの方法を組み合わせた方法。

実際に時間を使ってしまってから振り返るのではなく、事前にどこで時間を使うかをコントロールできる

何と言ってもこれが肝なのかなと思いました。言うは易しですが計画を立てて実行するのがベストですね。

そして、計画ばかりでは息が詰まってしまいそうですが、著者はフリーワークと称して予定を立てない週も設けてるそうです。これによって計画システムによる単調な生活を打破してうくれ、システムの素晴らしさを再確認できるのだそう。

第39章: 以前よりも安定して多くの仕事ができるワケ

クォータシステム が紹介されてます。

これは繰り返し行うタスクを確実に終わらせていくためのシステムです。やり方としては、繰り返し行っているタスクを取り出して、特定の期間に何回こなすかをクォータとして設定し、それを確実に終わらせるというもの。

1度例外を許せば、再び例外を起こすだろう

達成できて維持できることが重要といっています。できるようになってから規模を大きくしましょう。もしきつくなて規模を小さくしたいと思った場合でも「次の週から下げる」などして、期間中にはクォータを変更しないようにします。途中でルールを変えると、今後クォータを尊重する気持ちがなくなってしまいかねないからです。

時々非常に速くても、一貫性に欠け、結果を確保しないくらいなら、遅くても確実なペースで進むほうがうまくいく

長期的な生産性が問題になるときは安定したペースを維持することが重要です。小さくてもいいので、確実に継続できるようなシステムが必要になってきます。クォータとして「判断」せずにやるようにすれば意志の弱さに負けることなく達成できるのがクォータシステムの良いところ。

第40章: 自分自身に対して責任を取る

内発的モチベーションの高め方について。

リモートワークになって、仕事するかどうかが自分次第になったときに怠けてしまったというエピソードがあります。奇しくもこのご時世ではより身近な例になりました。こうした自分次第の状況になったときに、いかに自分をコントロールするかという話でもあります。

監視している人がいないときに生産性を上げるためには、自分に対する責任という感覚を育てることが大切になる。これは品位とか高潔さということもできる

自制心は自発性の結晶であり、自発性の中心には自己に対する責任感があると言っています。自分に対して責任を取れるようにするには 構造を作り出す のが大事だそうです。会社では勤務日や就業時間が決まっていて、それにしたがっています。これは外発的モチベーションですが、これと同じ構造を自分で作ればいいのです。

自分がキャラクターとして登場するビデオゲームを考えるという方法も提案されてます。客観的にみて自分をどう動かすかを計画立てるわけですね。こっちのほうがイメージしやすいです。

第45章: 習慣を作る:コードを磨こう

習慣についてです。

習慣の強さは、褒美の価値によって左右されることが多い。いい褒美がもらえることは好んでするものだ。しかし、奇妙なことに、いつも同じ標準の褒美がもらえるものよりも、褒美が変わるものの方が、中毒性が高い。カジノにあまりにも多くの人が集まってくるのはそのためだ。

わかっていても改善できていない習慣形成。この章だけでは具体的にどうすればブレずに習慣をつくることができるのかは分かりませんでしたが、↑の内容は有効活用できそうな可能性を感じました。

第46章: ブレイクダウン:先延ばしを克服する方法

個人的に注目の章です。

先延ばしてしまうのは全体像が大きすぎるから。ほとんどの先延ばし問題は、ブレイクダウン(分解)して小さいタスクにすれば前に進められるという内容です。

象を食べるときには、一度に一口ずつ食べるものだ。

章の冒頭で引用されているクレイトン・エイブラムスの言葉です。たとえば、この言葉と同じように、アプリケーションを開発するときには、一度に一行ずつ書きます。一口食べることも、一行書くことも、我々の能力なら達成可能で、これを繰り返せば最終的な目的を完了することができます。

以下に問題を分解できるかが鍵です。小さくて明快に定義されたタスクにしましょう。分解しようとすると情報が足りないことがわかるかもしれません、足りないものを埋めていくことも大事です。もし、外部からの依頼であるときは、そのタスクの詳細が不明瞭かもしれませんが、小さいタスクに分解していく作業をするとクライアントから適切な情報を引き出しやすくなるという効用もあります。

さいごに

『SOFT SKILLS』の有益な情報の中から特に気に入った章を掻い摘んで紹介しました。どれも納得できる内容です。あとはこれを身につけて実践できるようにしていかなければいけませんね。

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