あらすじ
NASAは火星探査のためアレス計画を遂行していた。アレス3のミッションでは主人公マーク・ワトニー(マーク・ウォールバーグ)らが火星に降り立った。彼らの任務は約1ヶ月のミッションで火星の状況を調査することだった。
しかし、ミッションの序盤でクルーたちの拠点を砂嵐が襲う。ミッションは未完了だが中断して火星を離れなければならなかった。しかしロケットに戻るまでの道中でマーク・ワトニーは吹き飛ばされて取り残されてしまう。
たったひとり火星に残されたマーク・ワトニーは、4年後に計画されているアレス4のミッションで次の調査隊が来るまで生き延びなければならなかった。
火星でジャガイモを育てる

もっとも大きな問題のひとつは食糧だった。次のアレス4まで4年もあるためハブに残された食糧だけでは足りなかった。幸いなことにマーク・ワトニーは植物学者で、感謝祭のために持ってきたジャガイモがあったため、ジャガイモを育てることでこの問題を解消することにした。
火星で水を作る計画

ジャガイモを育てるには水が必要だ。水を作るためには水素を集めて酸素を加えて燃やせばよい。マークは水を作るため次のような計画を立てた:
酸素:火星の大気のほとんどは二酸化炭素。火星で生活するために二酸化炭素から酸素を遊離させる酸素供給器が設置されているからそれを使って酸素を集めることができる。
水素:ヒドラジンからイリジウムを触媒にして水素を遊離させる。ロケットはこの時の爆発力を使って飛んでいるのでロケットの発射台からヒドラジンとイリジウムは手に入る。ただし、ロケットが飛ぶほどの爆発力なので急激に反応させると爆発の恐れがある。
燃焼:継続的に酸素と水素を燃やすために燃えやすい素材が必要だった。NASAは火災が発生しないように十分に対策をしていたので基地にあるもののほとんどは燃えない素材だった。クルー(マルティネス)の持ち物の中に木製の十字架があったのでこれを燃やすことにした。
ヒドラジンから遊離した水素を狭い空間に閉じ込めて、それを燃焼させる。水は空気中に放出されるが元より地面に吸収させるものなので問題ない
原作との違い

作中でタンクから液体を一滴ずつ垂らして蒸発させるシーンがあるが、あの液体がヒドラジンだ。あの作業で窒素と水素が分離して空気中に放たれている。煙突を通して上部で火をつけているところで水素と酸素を燃やしている。
映画では水の生成のときに爆発が起きているが原作では違っている。原作では水の生成は爆発せずに進行していた。ただ、水素が逃げてしまってすべての水素を燃やすことができていなかったため空気中に水素が充満していた。前述の通りかなり危険な状態である。そのため、マークは酸素を全部無くしてから水素だけを燃やすことにした。この方法なら一瞬燃えるだけで爆発は起きないからだ。しかし実際にはこの作業中に爆発が発生している。マークは自分の呼気に含まれる酸素を見逃していた。
地球と通信する
食糧問題が解決したところでマークはまだひとりだった。それに、クルーを含めマーク以外の人類はマークは死んだと思っているだろうから、生きていることを伝える必要があった。それでなければアレス4で帰還することもできない。
地球と通信するための機器は火星を脱出するためのロケットに搭載されていたのでマークからは連絡する手段がなかった。生存していることに気づいたあとの地球側からしてもマークに直接通信する手段はなかった。
マークは前回の火星探査で使われた無線機を使うことにした。前回の探査機の着陸地点はマークがいる拠点からは往復で20日かかる距離にある。マークは3回の予行練習を経て20日かけてパスファインダーを回収した。
原作
原作はアンディー・ウィアー著『火星の人』だ。もちろん日本語訳も発売されている。
原作はマークの日誌(映画でもたびたび画面に向かって記録を録画していたやつ)をベースにして描かれている。クルーとのメッセージのやりとりでもユーモアを発揮していたが、全編を通してマークの人柄を味わえるような本になっている。
マークは映画で表現されている以上に検証したり長い時間を過ごしている。映画では想像しにくいスケール感も原作ではより深く知れるのでかなりおすすめ。


