映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で引用された名言

007/ノー・タイム・トゥ・ダイの概要

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、2021年公開のスパイ映画で、監督はキャリー・ジョージ・フクナガ。ジェームズボンドシリーズの第25作にあたる作品。本作は、ダニエル・クレイグが演じるボンドシリーズの最終章として制作された作品でもある。

前作『007 スペクター』の物語を引き継ぎつつ、ボンドのキャリアと人生に一つの結末を与える物語になっている。

シリーズの中でも、ボンドの個人的な人生、MI6との関係、世界的テロの脅威が交差する構成になっており、Mのスピーチはそのテーマを象徴するシーンとして登場する。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイの名言とその意味

ここで紹介する名言は、MI6本部で行われる 追悼の場面 で登場する。

M(レイフ・ファインズ)は一冊の本を手に取り、「彼に捧げるのにふさわしい言葉がある」と前置きしたうえで、この文章を読み上げる。このスピーチは、単なる追悼ではなくジェームズ・ボンドという人物の生き方そのものを象徴している。

英語原文は次の通り。

The function of man is to live, not to exist. I shall not waste my days trying to prolong them. I shall use my time.

重要なのは live(意志や行動を伴う「生きる」という意味)と exist (生物として存在しているだけの状態)の対比 である。つまりこの文章は、「ただ生存することではなく、自分の時間を使って生きることが人間の役割だ」という思想を表している。

日本語字幕では、

人間は存在するだけでなく生きるべきだ
だが いたずらに生を延ばさず
その時間を使い切りたい

という形で、このニュアンスが比較的忠実に表現されている。

ジェームズ・ボンドの公式ツイッターでも、M を演じるレイフ・ファインズの誕生日にツイートがあった。

名言の元ネタとなった文学作品

作中で M は何らかの書籍を手に取ってこの文を読み上げている。

この言葉の元ネタは、アメリカの作家 Jack London(ジャック・ロンドン)の言葉として知られている。彼は20世紀初頭の作家で、代表作には『The Call of the Wild』『The Sea-Wolf』などがある。

今回の文章は、小説そのものの一節ではなく、1916年にジャーナリスト Ernest J. Hopkins が『San Francisco Bulletin』に掲載した文章の中で、ロンドンの言葉として紹介されたものとされている。その後、ロンドンの遺稿や短編集の序文でも引用されるようになり、現在では ジャック・ロンドンの名言 として広く知られている。

これはしばしば 「人生をどう使うべきか」 を語る文章として引用される言葉でもある。映画『ノー・タイム・トゥ・ダイ』では、この言葉を ジェームズ・ボンドの人生そのものを象徴する言葉 として配置している点が特徴的である。

タイトルとURLをコピーしました