FUI, Fictional User Interface
SF映画に出てくる未来的な画面デザインをFUI, Fictional User Interface(フィクショナルユーザインタフェース)と呼ぶらしい。Futuristic User Interface や Functional User Interfaceと呼ばれることもあるとか。
マイノリティ・リポート
たとえば、有名どころでは映画『マイノリティ・リポート』でホログラムによる立体表示をジョン・アンダートン(トム・クルーズ)がジェスチャー的に操作する場面がある。
あるいは、CIAが登場するようなスパイ映画では、大画面にたくさんの情報がまとめて表示されていて、地図や追われている人間の所在地がモニタリングしたりしてるのを見たことがあるだろう。それ以外にも劇中に出てくるコンピュータ画面もFUIであることも多い。
アノン
最近では映画『アノン』で、人間の視覚情報に重ねてデータベースの情報を載せるインターフェスが洗練されていて綺麗だった。
マトリックス
これはマトリックス三部作のひとつ『マトリックス:リローデッド』より。ザイオンの管制室のモニターのインターフェースデザイン。ザイオンの管制室では、真っ白の空間に真っ白の服を着た管制官が、船に指示を出したりザイオンのゲートの開閉を行ったりしている。二次元の画面に三次元が投影されていて、マイノリティ・リポートのように直感的な操作が可能なインターフェース。少ない色数の洗練されたデザインが特徴的。
007 ノー・タイム・トゥ・ダイ
これは映画『ノー・タイム・トゥ・ダイ』にFUIの例。劇中に登場する FUI は Territory Studio が担当しました。オフィシャルサイト では解説とともに作品の紹介をされています。
HUD, Head Up Display
ちなみに、アイアンマンのヘルメットに表示されるようなものもFUIのひとつ。アイアンマンのようなディスプレイや、あるいは他のパイロットが使用するようなディスプレイをHUD、Head Up Display(ヘッドアップディスプレイ)と言う。名探偵コナンの犯人追跡メガネもHUDのひとつと言える。
HUDの場合は、使用者の視線の動きに応じてディスプレイが反応するようになっている。無限遠に結像するので焦点を合わせる必要がなく、現実でも軍事利用されているんだとか。
FUIsの特徴
視覚的特徴
- 密度
- 細い線や点線が使われる
- 背景は暗いことが多い
- グロー効果が使われている
- 若干色がグラデーション
- 何層にもおよぶレイヤー
- モノトーンもしくは少ない色使い
- 小さい要素が散りばめられている
- グリッドが使われている
- 青や寒色系の色が多い
文字の表現
- 大文字表現が多い
- 等幅(monospaced)か幾何学的(geometric)なフォント
- 同じ色でも透明度によって使い分けられている
- 同じフォントでも細字、通常、太字が使いこなされている
関連情報
日本語でFUIに触れられているコンテンツはまだ少なめな印象があります。
Designing a functional futuristic user interface
海外では記事や解説が少し増えます。上記ではFUIらしさについても言及されていて、FUI的な美しさとFUIの機能性について語られてます。
こちらではFUIに関する複数の投稿を読むことができます。