多くの企業で目標設定をさせて業績評価をしているのではないでしょうか。目標管理をすることは何となく意味がありそうで、評価もしやすそうですが。。。いきなり目標を設定しろと言われてもどういう目標にすればいいのかは意外と難しいところ。そこでGoogleで採用されている目標設定方法について紹介。
OKR, Objects and Key Results
Googleで採用されている目標管理のことをOKRと言います。これはObjects and Key Resultsの略。OKRは日本語で「目標と成果指標」という意味です。
OKRは2000年代初期にジョン・ドーアという人物によってGoogleに導入されました。
OKRの特徴
- 「目標」は少し高めに、場合によっては若干気後れするくらいのレベルに設定する
- 成果指標は、数値化して評価できるように設定する(Googleでは四半期の終わりに0-1.0の範囲でどの程度達成できたかをランク付けしている)
- OKRは公開する。他の人が何に取り組んでいるのか、何を成し遂げてきたのか全員が見られる状態にする
- OKRの達成率としては60-70%が理想的。もし常に100%達成できるのであればもっと高い目標に設定するべき。もし達成率が低い場合は、罰するのではなく次のOKRを改善するためのデータとして使う
目標と成果指標を設定する方法
目標の設定方法
- 目標は 3~5 個に絞る
- 「採用を続ける」「市場での地位を維持する」など、さらなる高みを求めない表現は使わない
- 「山を登る」、「Y という機能を実装する」など、到達点や状態を示す表現を使う
- 具体的、客観的、かつ明確な言葉を使って、目標が達成されたかどうか、客観的に見て明らかにする
成果指標の設定方法
- 1つの目標につき、成果指標を3個ほど設定する
- 計測可能で、実現すれば目標達成に直接結びつくことがわかるような指標にする
- 行動ではなく、行動の成果を定義する。たとえば「相談」、「支援」、「分析」、「参加」などの言葉が含まれている場合は、行動を定義している。成果指標では、「顧客満足度を評価する」ではなく「3月7日までに顧客満足度を公表する」といったように、行動の成果を記述する
- 計測可能な指標には、完遂の証拠を含める必要がある。こうした証拠は、入手可能で、信頼性があり、容易に見つけられるものでなければならない
OKRの例
OKRの例1
目標: [製品名] の収益の成長を加速させる
成果指標:
- xx 機能を全ユーザーにリリースする
- xx に取り組み、ユーザー 1 人あたりの収益を xx% 増加させる
- 収益に特化した 3 つの実験を実施し、収益の成長を促進する要因を特定する
- xx 機能をリリースするための技術サポート体制を第 1 四半期中に整備する
OKRの例2
目標: [製品名] の評判を上げる
成果指標:
- 3 つの業界イベントで講演を行い、[製品名] の市場牽引力を再構築する
- トップユーザー xx 人を特定し、個人的に働きかける
- ユーザーのエラー報告に対する応答時間を xx% 短縮する